The raws were pulled (real-time) from: https://ncode.syosetu.com/n4830bu/130/
騎士団の要請の後は当然のように寝込んだ。数日間寝込んだけれど、この時期に寝込むのは大して珍しくないので、家族は特に何も言わなかった。ただ、また神官長が「私の責任だ」と必要のない責任を勝手に背負いこんでいなければいいと思う。
After the request of the Knights, I naturally fell asleep. I slept for a few days, but it wasn’t unusual to go to bed at this time, so my family didn’t say anything. However, I think it would be good if the priest was not carrying the responsibility that was not necessary as “my responsibility”.
わたしが動けるようになった頃には、かなり秋が深まっていて、川の水を使って紙を作るのが厳しい寒さになってきていた。
「マイン、紙作りと並行して、昨日から絵本の印刷を始めたから」
When I was able to move, the autumn was deepening, and it was becoming extremely cold to make paper using river water.
久し振りに外に出ることができたわたしは、ギルベルタ商会へと向かいながら、ルッツから最近のマイン工房や側仕えの様子についての話を聞いていた。
「ルッツ、何冊くらい絵本ができそうか、わかる? 紙は結局どのくらいできたの?」
“Mine started printing picture books yesterday in parallel with paper making”
「80冊が限界だな。今作っている途中の紙を入れて、80。今ある分だけで確実にできるのは75か76だけど、一気に作りたいなら少しでも多い方が良いだろ?」
「うん、ありがとう。寒くなってきたから大変だと思うけれど、頑張ってね」
I was able to go outside for the first time in a while, and while listening to the Gilberta Chamber of Commerce, I heard from Lutz about the recent Mine workshop and the side serving.
子供用聖典の第二弾はルッツの計算によれば、80冊が作れるらしい。前回で刷り方を覚えた神官達が次々と刷るならば、完成にはそれほど日数はかからないだろう。
ならば、わたしが考えなければならないのは、絵本の販路だ。わたしは足元を見ながら、ゆっくりと溜息を吐いた。
“Lutz, do you know how many picture books you can make?” How much paper did you end up? “
「……本を売るなら、新しい協会を作った方が良いんだよねぇ」
「協会?」
“80 is the limit. Put the paper you are making now, 80. You can be sure it is 75 or 76, but if you want to make it at once, you should have as much as possible
「そう。印刷協会とか出版協会とか……。貴族が持っている今までの本とわたし達が作ってるマイン工房の本は全く違うのはわかるでしょ?」
「あぁ」
“Thank you. I think it’s hard because it’s getting cold, but do your best”
今までここに存在していた本は、一点一点、手書きで書かれた羊皮紙をまとめたものだ。カラフルで繊細な挿絵が入り、皮張りの表紙には金箔や宝石まであしらった芸術的な価値が高いのが当然の本である。
「オレらが作ってる本は芸術的な価値が低いもんな。絵本で子供向けだし……」
The second version of the children’s scriptures seems to be able to make 80 volumes according to Lutz’s calculations. If the priests who learned how to print the last time print one after another, it will take less days to complete.
「それだけじゃなくて、製法が全く違うんだよ。これは神官長に教えてもらったことなんだけど、今までの本はね、一つの工房でできるものじゃないの」
「へ?」
So what I have to think about is the sales channel for picture books. I slowly sighed while looking at my feet.
これまでは、本文を書く人、絵を描く人、紙をまとめて縫いとめて中身の体裁を整える人、皮の表紙を作る人、表紙に金箔や宝石の細工を施す人……全ての工程において、違う工房の違う職人に一過程ずつが任されて、一冊の本ができあがっていた。そのため、本作りの工房というものは存在しないらしい。
「本が欲しいと思うお客さんが本にしたい紙束を細工師の工房へ持ちこんで初めて本作りが開始されるんだって。細工師が糸を使って紙を束ねて縫いとめ終わったら、皮細工の工房へ行って表紙を作らせるの。金細工や宝石の加工ができる工房へ持ちこんで、飾ってもらうんだって」
“… If you sell books, you should create a new association”
「マイン工房とは全く違うな」
ルッツの言うとおり、マイン工房で作って売りだす本は、簡易とはいえ印刷技術を使っているので、一つの工房で一気に何冊も同じものができる。
“Association?”
本を作って売るというのが新しい事業になる以上、利益や技術を確保し、品質を保つためにはその事業を統率する協会が必要だ。
「まずは、ベンノさんに相談なんだけど……」
“Yes, printing associations or publishing associations … Do you know that the noble books we have and the mine workshop we’re making are completely different?”
「だけど、何だ?」
わたしが本を売るとなれば、ルッツを通じて、ギルベルタ商会で売ることになる。そうすると、新しい事業として印刷協会を立ちあげなければならないのはベンノだ。あのベンノが印刷協会を他の人に任せるとも思えないけれど、相当負担になるのではないだろうか。
“Ah”
「本業のギルベルタ商会、リンシャンの工房、植物紙協会とその工房、春には完成したらいいなと思っているイタリアンレストラン、それに加えて印刷協会でしょ? 忙しすぎて身体壊さないか、心配」
わたしは自分が知る限りのベンノの仕事を指折り数えて、ほとんど自分が係わっていることに愕然とした。ベンノさんが過労死したら、原因はわたしではないだろうか。
The books that have existed here are a collection of parchment written by hand, one by one. Naturally, the book has a high artistic value with colorful and delicate illustrations, and a leather cover with gold leaf and jewelry.
青ざめるわたしに、ルッツは渋い顔をした。
「忙しくしてるのは、旦那様が好きでやってることだからいいんだよ。マルクさんが止めないから、まだ大丈夫だって」
“The books we make are of low artistic value. Picture books are for kids …”
好きで忙しくしているベンノと、それを全面フォローするマルクというあの二人の関係を考えると、一番苦労しているのはマルクかもしれない。
「ベンノさん、おはようございます」
“Not only that, but the recipe is completely different. This is what the priest taught me, but the books so far are not something you can do in one studio.”
「マイン! お前、一体何をした!?」
マルクに奥の部屋へと通された瞬間、ベンノの雷が炸裂した。全く身に覚えがなくて、わたしは目を白黒させながら、ふるふると頭を振る。
“Hey?”
「な、何ですか!? まだ何もしてませんよ!?」
印刷協会の話を持ってきたけれど、まだ何もしていないし、相談するためにベンノのところに来たのだから、怒られることではないはずだ。
So far, people who write text, people who draw pictures, people who put together and sew the paper together to make the appearance of the contents, people who make the cover of the skin, those who craft gold leaf or jewelry … In every process, one process was entrusted to different craftsmen in different workshops, and one book was completed. Therefore, there seems to be no studio for making books.
「上級貴族から依頼が来たぞ。大至急、お前の儀式用の衣装を仕立てろ、と。何もしていないはずがなかろう!」
その言葉で、わたしは依頼した上級貴族に見当がついて、ポンと手を打った。
“Customers who want a book do not start making books until they bring the bundle of paper they want to make into the craftsman’s workshop. I went to a leather workshop to make a cover. Bring it to a workshop where you can work with goldsmiths and jewels and decorate it. ”
「あ~、上級貴族って、カルステッド様かな? 騎士団の団長なんですけど、ちゃんと約束を守ってくださったんですね。よかった」
「よくない! 上級貴族に突然呼びつけられて、こっちは心臓が止まる思いをしたんだ! 何かあったらすぐに報告しろ、この阿呆!」
“It’s completely different from Mine Kobo”
ベンノの言葉に、自分がその状況に置かれたことを想像して、一瞬で青ざめた。身に覚えのないことで突然上級貴族から呼び出しを受けるなんて、恐怖以外何ものでもない。
「ご、ごめんなさい! 熱出して倒れてて、そこまで気が回りませんでした」
As Lutz says, books that are made and sold at the Mine workshop use printing technology, although they are simple, so you can make many copies at once in one workshop.
それに、騎士団に係わることは口外法度ときつく神官長とカルステッドとフランに言われていたので、心配するルッツにさえ詳しいことを話せていない。ベンノに報告することは思い浮かばなかった。
「まぁ、いい。心臓には悪かったが、上級貴族と繋がりが持てたんだ。せっかくだから、この機会は有効利用させてもらう。……それにしても、お前の衣装は先日出来上がったばかりだろう? あれはどうした?」
Since making and selling books is a new business, an association that leads the business is necessary to secure profits and technology and maintain quality.
わたしはボロボロになってしまった儀式用の衣装を思い出して、肩を落とした。
「騎士団に係わることは基本的に口外法度だと言われたので、言えません」
“First, I’m talking to Benno …”
「それなら仕方ないな。こっちとしても余計な事は知らない方が良い時もある。それで、衣装の件じゃないなら、今回は何の用件だ?」
わたしが胸の前で×を作って説明を拒否すると、ベンノはガシガシと頭を掻いて、一応納得の表情を見せた。
“But what?”
「子供用聖典の第二弾を作り始めたので、販路についてお話した方がいいと思ったんです。新しく植物紙を作った時は植物紙協会を作ったじゃないですか。今回、印刷協会を作る必要があるんじゃないかと思って……」
書字板を見ながら、わたしが考えた印刷協会の必要性を説明すると、ベンノは顎を撫でながら、何度か頷いた。
If I sell a book, it will be sold at Gilberta through Lutz. Then, it is Benno that has to set up a printing association as a new business. I don’t think that Benno would leave the printing association to other people, but it would be a considerable burden.
「印刷協会か。……いずれ必要になるだろうし、誰かに権利を掻っ攫われても面白くないから、最初から作っておいた方が良いだろうな。マイン、今、こちらに売れる本はどれだけある?」
「……これから作る分を教科書に回せるので、前に作っている分なら20冊売れます」
“Gilberta’s main business, Linshan’s workshop, the Plant Paper Association and its workshop, an Italian restaurant that I hope to complete in the spring, and a printing association, are you too busy?
結局、服を買う時には売らなかったので、今回売ろうと思えば、20冊は売れる。献本で5冊配り、孤児院の食堂に5冊置いてある以外は工房に積まれたままだ。
「ルッツ、工房へ行って取って来い。現物がなければ、印刷協会の設立に許可が下りん」
I have been stunned by the number of Benno’s jobs as far as I know, and that I am almost involved. If Benno died of overwork, wouldn’t it be me?
「はい!」
ルッツが神殿へと向かって駆けだしていく。
Lutz had a bite face to me who turned pale.
残されたわたしは協会設立のための書類に必要な事項について、ベンノから質問を受けていた。ガシガシと申請用の書類を書いているベンノは本当に忙しそうで、これ以上仕事を増やすのは悪いなぁ、と眉間の皺を見ていると考えてしまう。
「……印刷協会も作るんじゃ、ベンノさんが忙しすぎますよね? 大丈夫ですか?」
“It’s good that I’m busy because I like my husband. Marc doesn’t stop, so it’s still okay”
「お前が心配することじゃない。それに、印刷協会を作ったところで、印刷工房はなかなか増えないと思うぞ?」
当分はマイン工房以外登録される工房はないだろう、と軽く言ったベンノの言葉にわたしは目を瞬いた。
Considering the relationship between Benno, who likes and keeps busy, and Marc who follows it all the way, Marc may be the most struggling.
「え? どうしてですか? 印刷工房が増えてくれないと本も増えないじゃないですか」
「まず、購入層が少ない。植物紙の工房自体もまだ少ない。インクの作り方さえ広がっていないから、印刷しようにもインクもない。ないない尽くしだからだ。しばらくはお前が独占する業種になる。だったら、協会だけ作っておいても、俺は大して忙しくない」
“Good morning, Benno-san”
植物紙協会は既得権益もあったし、他に新規参入される前にベンノ自身が工房を作ろうとしていていたので、非常に忙しく大変だったが、印刷協会は印刷のための材料が揃わないので、当分は増えないらしい。何ということでしょう。
「……ベンノさんが忙しくないのはよかったですけど、印刷協会が繁盛しないのは全く嬉しくないです」
“Mine! What did you do !?”
「印刷協会が忙しくなるかどうかは、本がどれほど受け入れられるかが問題だな」
カリカリと書類を作成しながら、ベンノは呟く。わたしは識字率と購買層を考えて、答えた。
At the moment Marc was taken to the back room, Benno’s thunder exploded. I don’t remember at all, and I shake my head with black and white eyes.
「子供用聖典は、小さい子供のいる貴族……特に、それほど裕福ではない下級や中級の貴族に売れると思います。だから、これからしばらくは神様の話や騎士の話で絵本を作る予定なんです」
「何故だ?」
“What is it ?! You haven’t done anything yet?”
「……貴族にとっては神様の名前を覚えるのって、必須なんです」
熱で寝込んでいる間に考えた。トロンベ討伐の時に騎士団が使っていた魔法の武器や癒しの儀式や神の祝福のことを。
I brought a story about the Printing Association, but I haven’t done anything yet and have come to Benno to consult, so I shouldn’t be angry.
全員が持っていた光るタクトは多分魔力を使うための触媒で、その形を変化させるのは魔力があれば難しいことではない。けれど、神の祝福であったり、癒しの儀式であったり、大がかりな魔法だか魔術だかを使うには、神の名前が必要になるはずだ。
わたしの祝福も神の名前を唱えたことで偶然できたし、覚えるのが大変だった祈り文句にも神の名前が出てきた。武器に闇の神の祝福を得るにも祈り文句が必須だった。
“A request from a senior aristocrat. Very urgently, tailoring your ceremonial outfit. There must be nothing!”
つまり、貴族社会において、大規模な魔法を使うためには神の名を覚える必要がある。
「貴族は絶対に神様の名前を覚えなきゃダメなんです。それに、貴族と付き合いがあるような大店の店員も、神々の名前は覚えなきゃダメですよね? ベンノさんも神官長への挨拶の中で神の名を使っていたんですから。そういう勉強のために、と売り文句を付ければ、貴族と大店の商人には売れると思います」
In that word, I got a clue as to the senior nobility I requested.
「……貴族を知ってきたお前が言うのだから、着眼点は悪くないと思う。だが、今のままでは見た目が良くない。やはり、皮の表紙にした方が良い」
ベンノの指摘にわたしはゆっくりと首を振った。
“Ah, is the senior aristocrat Karstedt? He is the head of the Knights, but he kept his promise properly. Good.”
「いえ、マイン工房の本は、あのまま行きます。皮の表紙が必要な人は、従来通り、自分で皮細工の工房に持ちこんでもらった方がいいと思います」
「その理由は?」
“Not good! I was suddenly called by a senior aristocrat, and this made me think that my heart would stop!
ギロリとベンノが鋭い目をわたしに向けてくる。わたしはピッと人差指を立てた。
「一つ目は、仕事の分散です。ギルベルタ商会を通して発注することになれば、一つの工房に依頼が集中するじゃないですか。納期や品質の維持、競争原理を考えても、一つの工房が仕事を独占するのは良くないです」
Benno’s words turned pale in an instant, imagining that he was in that situation. There is nothing other than fear to suddenly receive a call from a senior aristocrat for something you do not remember.
「そういえば、お前は専属を決めるのが嫌いだったな」
ベンノが眉を寄せてそう言った。イタリアンレストラン関連のやりとりから、ベンノの中でわたしは、専属を持つのが嫌いということになっているらしい。
“I’m sorry! I fell out of heat and didn’t feel like that.”
「別に嫌いじゃないですよ。贔屓する店があるのは別に構わないんです。でも、その工房が仕事を抱えすぎているとわかっているのに、余所に頼めない融通の利かなさが嫌なだけです。あと、一点に仕事が集中するのは、余計な諍いの元になると思います」
わたしが唇を尖らせると、ベンノはフンと鼻を鳴らした。
And because the priesthood chief, Karstedt, and Fran have been told to be involved in the Knights, I haven’t been able to tell the details of even the worried Lutz. I couldn’t imagine reporting to Benno.
「次は何だ?」
「二つ目は、客の好みです。高いお金を払う本なら、自分の好きにしたいでしょう? だったら、客の好きに作ってもらった方が満足度は高いと思います。こちらが適当な皮張りの表紙を付けるより、中身だけを提供した方が表紙を剥がす面倒もなくなるでしょう? マイン工房の本は糸で綴じてあるだけですから、解くのも容易くて、加工しやすいんです」
“Well, it was bad for my heart, but I had a connection with a senior nobleman. I’m going to take advantage of this opportunity … Even so, your costume was just completed the other day?” What about that? “
二つ指を立てて説明しながら、わたしは第二弾の製本について考える。せっかく作った膠(にかわ)を使って、背をきっちりと付けるつもりだったが、加工することを前提にするなら、糸で留めただけの状態が良いかもしれない。
「三つ目は、時間です。表紙を立派にすれば、一冊を作るのに時間がかかります。マイン工房の利点は一気に同じ本が短い期間でできるところなので、表紙作りに時間をかけるのは数を揃えるという点で悪手です。それに、表紙に時間をかけるくらいなら、そのままでどんどん本の種類を増やしたいじゃないですか」
I remembered a ritual outfit that had been worn out and dropped my shoulder.
わたしは立派な本を一冊より、たくさんの本が欲しい。できあがるまで長い時間待つのも嫌だ。完全に私情であることは理解しているが、譲りたくない。
「四つ目は価格です。安くないと、ただでさえ狭くて少ない購買層が広がりません。ひとまず本を買ってもらうのが一番大事です。それに、見栄を張りたい貧乏貴族でも、これから加工してもらうけれど贔屓の工房が忙しくて、と言い訳できれば購入可能ですし、わたしみたいに内容が必要で、外側に関心を示さない客もいるはずです」
“I can’t say that it was basically out of the law to relate to the Knights.”
わたしが表紙を皮張りにしない理由を並べたてると、ベンノは複雑な表情でこめかみを指先で叩いた。
「お前がなるべく本の価値と価格を下げて、広く売りたいという情熱はわかった。なるべく価値を吊り上げて、利益を独占したい商人の思考とは全く逆だがな」
“It can’t be helped. There are times when it’s better not to know the extras here. So, if it’s not a costume, what is this time?”
商品価値を上げるために見た目には気を配り、なかなか購入できない焦らしで価値を高め、少しでも値段を吊り上げて利益を得るのが普通だとベンノは言う。
「……ダメですか?」
When I made an X in front of my chest and refused to explain it, Benno scratched his head and showed a convincing expression.
「いや、この街だけで商うならともかく、あちらこちらの街で広く商っていこうと思えば、それほど悪くはない。今までの本と違う面を前面に押し出していくのもいいだろう」
ベンノはそう言ってゆっくりと息を吐いた。その後、商人としての鋭い赤褐色の目でわたしを見据える。
“Because I started making the second edition of the children’s scriptures, I thought it would be better to talk about the sales channel. When you made a new plant paper, did you make a plant paper association? I thought it would be necessary to create a printing association … “
「これは商人としての勘だが……本に関しては、なるべくお前の好きにさせた方が良い気がする。だが、今までの商人の常識とは違うから、一応俺が納得できる理由がお前から引き出したかったんだ」
ベンノはそう言って、マイン工房の本を和綴じのまま売ることを許可してくれた。
Referring to the writing board, explaining the necessity of the printing association I thought, Benno stroked several times while stroking his chin.
「じゃあ、いっそ薄利多売でいきましょうね」
「いや、利益はきっちり取る。その上で広く売るんだ、阿呆」
“Printing association …. I’ll probably need it someday, and it’s not interesting even if someone hurts my rights, so it’s better to make it from the beginning. Mine, now you can sell it here How many books do you have? ”
申請書類ができあがる頃になって、ルッツがバッグに本を入れて戻ってきた。それをベンノに売って、わたしは大金貨3枚を手に入れた。
本を安くするには、まだまだ時間がかかりそうだと溜息が出る半面、懐が潤ってホッと安堵の息も漏れる。これで、雪が降り始めるまでに、もう少し孤児院にも自分の部屋にも食料が買いこめそうだ。
“… You can turn what you’re going to make into a textbook, so you can sell 20 books you’ve made before.”
「マイン、商業ギルドに行くぞ」
「はぁい」
After all, when I bought clothes, I didn’t sell them, so if I wanted to sell this time, I would sell 20 books. The books have been distributed in the workshop, except that five books have been distributed and five books have been placed in the orphanage cafeteria.
ルッツに本を持たせて、歩くのが遅いわたしをいつものように抱き上げて、ベンノは商業ギルドへと向かった。
収穫された農作物を乗せた荷馬車が通りを行き交っている。冬支度の始まった街には農作物を売りに来る農民が増え、大量の買い物をする人がいて、街のあちこちから蝋燭を作る牛脂の匂いが漂ってきて臭い。
“Lutz, go to the workshop and get it. If there is no actual thing, permission is granted to establish a printing association.”
「ベンノさん、貴族向けに臭いが少ない蝋燭って、売れると思いますか?」
お金持ちの貴族は蜜蝋を使っていると聞いているが、お金を節約したい貴族にならば売れるかもしれない。孤児院で作ったハーブ入りの蝋燭を思い出して、わたしはベンノに尋ねた。
“Yes!”
ベンノは何を言い出すんだ、と言うように眉を吊り上げる。
「臭いが少ない蝋燭、だと?」
Lutz rushes towards the temple.
「あぁ、あのエンセキして、薬草を混ぜ込むやつか。まだ使ってないからわからないけど、蝋燭自体の臭いも普通のより少ないよな」
「ルッツ! 報告されてないぞ!」
I was asked by Benno about the matters necessary for the documents for establishing the association. Benno, who is writing the application documents, seems to be really busy and thinks he is looking at the eyebrows, saying that it is bad to increase his work.
ベンノが吠えた。ルッツは目を丸くして、首を傾げた。
「え?……孤児院の冬支度について報告した時にお話しました。同時にしていた膠(にかわ)作りに意識がいって、旦那様が聞いていなかったんだと思います」
“… Do you make a printing association too, isn’t Benno too busy? Are you all right?”
「あぁ……あり得るな」
ベンノにとっては、蝋燭作りより膠作りの方が珍しく興味を引くものであったらしい。ここにも膠はあるけれど、必要な時に必要な分を買ってくることが多く、商品作りに必要な工房でもない限り、わざわざ自分で作りはしない。
“You don’t have to worry. And when you’ve created a printing association, you don’t think there will be a lot of printing workshops?”
「ウチの周りで『塩析』していないのは、貧乏だからで、富豪層が買ってる蝋燭は『塩析』されてるのかな、と思ったんです。ベンノさんが使っている蝋燭は薄い黄色ですか? 白ですか?」
「薄い黄色だな。牛脂と蜜蝋が半々だが……」
For the time being, I blinked my eyes to Benno, who said lightly that there would be no other workshops registered other than the Main workshop.
「じゃあ、富豪層が買う蝋燭も『塩析』はされてないんですね」
ベンノの冬支度はお金で済む分はほとんどお金で済ませると言っていた。ベンノが知らないなら、塩析された蝋燭はこの街にはないと考えていいだろう。
“Why is it? Why don’t you increase the number of books without increasing the number of printing workshops?”
「ウチはわざわざ作らずに買うから、蝋の工房か協会に製法を売った方が良さそうだな」
「じゃあ、春になったら、蝋の工房に行って情報を売って、ロウ原紙作りに協力してもらおうっと」
“First, there are few purchases. There are still few plant paper workshops. There is no ink to print because there is no way to make ink. Because there is no ink. Then, even if only the association is made, I am not very busy. ”
そんな話をしながら、人の出入りが激しくなっている商業ギルドの二階を抜けて、わたし達は三階へと上がっていく。
ベンノが印刷協会を新しく作りたいと登録の話をしていると、わたしの姿を見つけたフリーダが奥から出てきた。桜色のツインテールを揺らして、ふわりと微笑むフリーダは夏の初めに見た時より背が伸びたせいか、ずっと大人びた雰囲気になっている気がする。
The Plant Paper Association had vested interests, and Benno himself was trying to create a workshop before entering other companies. Since the materials are not available, it will not increase for the time being. What is it?
「まぁ! マイン、ごきげんよう」
「フリーダ、久し振りだね。カトルカールの売上はどう?」
“… I’m glad Benno isn’t busy, but I’m not happy that the Printing Association doesn’t flourish”
最後にフリーダと会ったのは、カトルカールの試食会だった。試食会は大成功で、カトルカールの名前も味も、作ったイルゼとフリーダの名前も売り込めたという話を聞いてから、会っていなかった。
「売れ行きは絶好調ですわ。貴族の方々にも好評ですのよ。他のお菓子はないのか、という声も聞こえてくるほどですわ。マイン、何かございません? 適正価格で買い取りますわよ?」
“The question is whether books will be accepted if the printing association gets busy”
ニコニコと笑いながらレシピをねだるフリーダから視線を外して、ベンノを見る。くわっと目を剥かれたので、却下されたと理解する。少し前までの金欠状態の時だったら、ホイホイ売っていただろう。懐具合の余裕は大事だ。
「ベンノさんに怒られそうだし、今日は懐具合も潤ってるから、また今度ね」
Benno whispered while making crunchy documents. I answered, considering the literacy rate and the demographics.
「あら、残念ですこと」
ベンノが許可を出さないとわかっていたのか、それほど残念でもなさそうな表情でフリーダは頬に手を当てた。
“Children’s scriptures will be sold to aristocrats with small children … especially those who are not very wealthy, middle-class or aristocrats. So, for the time being, I will make a picture book with the story of God and the story of a knight.
「……マインが神殿に入ったと聞いて心配しておりましたけれど、元気そうですわね。身食いの熱はもう平気なのかしら? 契約してくださる貴族の方は見つかった?」
「心配してくれてありがとう。身食いの方は今のところ大丈夫。貴族との契約の予定はやっぱりないよ。わたしは家族と一緒にいたいから」
“Why?”
「そうですの? お申し込みはたくさんあるでしょう?」
不思議そうにフリーダが首を傾げる。わたしも同じように首を傾げた。貴族から契約の申し込みなんてされたこともない。
“… for a nobleman, remembering God’s name is essential”
「申し込みもないし、契約する気もないからいいんだよ。それにね、ウチね、春になったら弟か妹が生まれるの。わたし、お姉ちゃんになるのに、貴族と契約なんてしていられないでしょ?」
今契約してしまったら、これから生まれてくる赤ちゃんの顔を見ることもできなくなってしまう。そんな状況は絶対に嫌だ。
Thinking while sleeping with heat. The magical weapons, healing rituals, and blessings of God used by the Knights when Trombe was subjugated.
「まぁ、おめでとうございます、とお母様にお伝えしてちょうだいね。それから、暇があれば遊びにいらして。イルゼも待っているのよ」
「……うーん、しばらくは忙しいの。やることいっぱいで」
The shining tact that everyone had was probably a catalyst for using magical power, and changing its shape is not difficult if there is magical power. However, to use God’s blessing, healing rituals, or large-scale magic or witchcraft, you will need the name of God.
神殿に行き始めてから、わたしは忙しい。倒れて休んでいる日を除いたら、家でダラダラしている日なんてないくらい、やることがいっぱいなのだ。
「忙しいのは新しい協会の設立に関係があることかしら?」
My blessing happened by chanting God’s name, and God’s name came out in prayer phrases that were hard to remember. A prayer was necessary to get the blessing of the Dark God on the weapon.
「そうだよ。わたしが一番やりたいことだからね」
今は厚紙を切って、版紙を作っているけれど、ガリ版印刷もしたいし、活版印刷にも手を出したい。紙の改良もしなければならないし、インクの改良も必要だ。頭の中は本のことでいっぱいで、忙しいけれど、楽しい。
In other words, to use large-scale magic in aristocratic society, it is necessary to remember the name of God.
「マインが一番やりたいこと……本、ですの?」
「うん! 本ができたの。これからいっぱい作って売るんだよ。フリーダも買ってね」
“Aristocrats must remember the name of God, and store clerk who associates with aristocrats should not remember the names of gods. Because I used the name of God in the greeting, I think that if I put up a sales phrase for that kind of study, I would sell it to aristocrats and merchants in big stores. ”
わたしの言葉にフリーダは苦笑しながら、緩く首を振った。
「実物も見ずに、お約束はできませんわ」
“… I know you’re a noble, so I don’t think it’s a bad point. But it doesn’t look good. It’s better to use a leather cover”
「まぁ、そうだよね」
わたしはルッツの持っている荷物から子供用聖典を一冊取り出して、フリーダに差し出す。お嬢様育ちで、商人としても鋭い目を持っているフリーダからの評価を知りたいと思ったのだ。
I slowly swung my head to Benno’s point.
「これ、実物だよ。どう?」
わたしと同じことを考えたのか、手続きをしていたベンノが手を止めて、フリーダへと視線を移した。
“No, the book in the Mine workshop will go as it is. People who need a leather cover should continue to bring it to the workshop as usual.”
「……確かに本ですわね。でも、中身だけですの?」
パラパラと中身を見ながらフリーダが問いかける。ここの本に慣れている人にとっては、紙の表紙は表紙ではないらしい。
“Why is that?”
「一応その花の紙が表紙だよ。皮の表紙は自分がご贔屓の工房で、好きなように作ってもらうことになってるの。贔屓の工房がなければ、ギルベルタ商会から紹介することもできるけどね」
ギルベルタ商会の紹介する工房以外でも作れるというのは良いですわね、とフリーダがベンノをちらりと見ながら言った。
Guillory and Benno are turning their eyes to me. I raised my index finger.
「マイン、この本、おいくらですの?」
フリーダの言葉にわたしはベンノに視線を向けた。ベンノがどれだけ自分の利益を上乗せするつもりなのか、わたしは知らない。
“The first is work distribution. If you order through the Gilberta firm, you might focus on one workshop. Even considering delivery dates, quality maintenance, and competitive principles, It ’s not good for one workshop to monopolize work. ”
「小金貨1枚と大銀貨8枚だ。買うか?」
「えぇ、頂きます」
“Speaking of which, you didn’t like to dedicate yourself”
即決したフリーダがベンノとカードを合わせて、子供用聖典を買う。即座に買えるフリーダもすごいが、本一冊で大銀貨3枚の利益を得るベンノもすごい。もう少し値段を上げて、こちらの利益をもっと確保した方がよかったかもしれない。
商人になりきれないことにガックリしているわたしに、フリーダはパタリと絵本を閉じて、ニコリと微笑む。
Benno put his eyebrows and said so. Apparently, in Benno, I hate having an exclusive role because of the exchanges related to Italian restaurants.
「マイン、次の絵本はそれぞれの季節について詳しく書かれた絵本が良いわ。わたくし、五神の眷属を覚えるのが大変ですの」
今回の子供用聖典では最高神と季節に関係する五神の話だ。五神の眷属に関しては出てきていない。
“I don’t hate it. It doesn’t matter if there is a store that hesitates, but I know that the workshop is doing too much work, but I can’t ask for it. I just don’t like it, and I think it’s a source of extra ugliness when work concentrates on one point. “
フリーダは自分の要望を述べることで、富豪の子供や貴族の子供がどういう知識が欲しいかを提示してくれた。このような要望があると、次の絵本が作りやすくて良い。
「ありがとう、フリーダ。次は眷属の絵本を作ってみるよ」
When I sharpened my lips, Benno screamed.
わたしは書字板を出して、メモしておく。その様子を見ていたフリーダが軽く目を見張った。書字板を覗きこんで、鉄筆に目を留める。
「マイン、それは何ですの? またベンノさんが権利を持っていますの?」
“What’s next?”
「……本当に利に敏いお嬢さんだな」
ベンノが感嘆の籠った溜息を吐き、フリーダは落胆の溜息を吐いた。
“The second is customer preference. Would you like to pay for a book that pays a lot of money?” If you only provide the contents, you will not have the hassle of peeling off the cover, because the book in the Mine Kobo is only bound with a thread, so it is easy to unwrap and easy to process
「マインを先に押さえられなかったのが、残念でなりませんわ。いくら利に敏くても、全く役に立っていないではないですか」
その後、フリーダと軽く世間話をしている間に、ベンノは手続きを終える。登録が完了するには日数がかかるので、ギルドでこなす仕事は終了だ。
While thinking with two fingers, I think about the second bookbinding. glue ( Nika ) I was going to put my back tightly If it is premised on processing, it may be good to just keep it with a thread.
「またね、フリーダ」
わたしはフリーダに手を振って、階段を下りるまでは自分で歩いた。
“Third is time. If you make the cover fine, it takes time to make one book. The advantage of Mine Kobo is that you can make the same book in a short period of time, so it takes time to make the cover. It ’s a bad idea to use the same number, and if you spend more time on the cover, would you like to keep increasing the number of books? ”
しかし、二階は人が多いので、もみくちゃにされないようにベンノに抱き上げられて進むことになる。さっさと突っ切ろうとベンノが足を踏み出した時、二階の人ごみの中から、大きな声が響いた。
「待って! 待ってください! ギルベルタ商会のお嬢さん!」
I want more books than one book. I don’t want to wait a long time until it’s finished. I understand that it is completely private, but I don’t want to give it away.
その声にわたしはベンノと顔を見合わせる。
「……コリンナさんには熱烈なファンがいるんですね」
“The fourth is the price. If it isn’t cheap, it’s not even small and few buyers will spread. It’s most important to have the book bought first, and even the poor nobility who wants to look good.” I can get it if I can get an excuse to say that the workshop is busy, but there are some customers who need the contents like me and don’t show interest outside. “
「阿呆。俺が抱き上げているんだから、お前しかいないだろう。現実逃避するな」
だって、こんな人の多いところで、大声で呼ばれて、ギルベルタ商会のお嬢さんでもないのに、返事をしたくない。
When I arranged the reasons why I didn’t cover the cover, Benno struck the temple with his fingertips with a complex expression.
「とりあえず、周囲の視線が痛いから外に出ましょう。本当に用事があるなら追ってくると思います」
ベンノを急かして、わたし達は早足で商業ギルドを出た。大声の持ち主は予想通りわたし達を追ってくる。
“I understand your passion to reduce the value and price of books and sell them as much as possible. It’s exactly the opposite of the thoughts of merchants who want to raise value and monopolize profits.”
ギルドの建物を出たところにある中央広場で、ベンノは立ち止まり、わたしを下ろした。
くるりと後ろを振り返れば、明るいオレンジ色の癖毛を後ろで一つに縛った10代半ばの少年が、ギルドの建物から飛び出してきて駆けてくる。
Benno says that it is normal to pay attention to the appearance in order to increase the value of the product, increase the value with the impatience that can hardly be purchased, and raise the price even a little to make a profit.
「ギルベルタ商会のお嬢さん! オレのパトロンになってください!」
中央広場の噴水前で跪いて、そう叫んだのは、鍛冶工房のヨハン少年だった。
“… No?”
“No, it’s not so bad if you want to sell in this city alone, but if you want to do business in this city, it’s not bad. It’s also good to push a different side of the book to the front.
Benno said, and exhaled slowly. Then look at me with the sharp reddish brown eyes as a merchant.
“This is an intuition as a merchant … I think it’s better to let you like the book as much as you can, but it’s different from the common sense of merchants so far, why I can be convinced I wanted to pull you out. “
Benno said, allowing me to sell Mine Kobo’s books as they were bound.
“Now let’s go with a bargain sale”
“No, I’ll get the profits right. I’ll sell them widely, Abu”
Lutz returned with a book in his bag when the application documents were ready. Selling it to Benno, I got three big coins.
To make a book cheaper, it will take more time to sigh, but on the other hand, you will feel sighed and your breath will be relieved. Now, it seems that you can buy more food in your orphanage and your room before it starts to snow.
“Mine goes to the commercial guild”
“Yes”
Brno got a book and picked me up as he walked as usual, and Benno headed to the commercial guild.
Wagons carrying harvested crops are moving around the street. In the city where winter preparations began, there were an increasing number of farmers who came to sell their crops, and there were people who shopped a lot, and the smell of beef tallow making candles from around the city drifted.
“Do you think Benno-san sells candles with low odor for nobility?”
Listening to rich nobles using beeswax, they may sell to nobles who want to save money. Recalling the herb candles made at the orphanage, I asked Benno.
↑ Raise the eyebrows as if Benno says.
“What is a candle with low odor?”
“Oh, that’s a little bit of mess and mixing medicinal herbs. I don’t know because I haven’t used it yet, but the candle itself smells less than usual.”
“Lutz! Not reported!”
Benno frightened. Lutz rounded his eyes and tilted his neck.
“Eh … I told you when I reported about winter preparations at an orphanage. glue ( Nika [ 19459091]) I think my husband wasn’t listening because he was conscious of making it. “
“Oh … it’s possible”
For Benno, glue making seems to have been more interesting than candle making. There are also glue here, but I often buy what I need when I need it, and I don’t bother making it myself unless it’s a workshop for making products.
“The reason why I didn’t” salt out “around my house was because I was poor, I thought that the candles bought by the millionaires were” salted out. “The candles used by Benno Is pale yellow or white? “
“It’s a pale yellow. Half of beef tallow and beeswax …”
“Now, the candles bought by the millionaires are not” salted out “.”
When Benno was prepared for the winter, he said he would spend almost everything he could. If Benno doesn’t know, you can think of the salted out candles in this city.
“We don’t bother buying it, so it would be better to sell the recipe to a wax workshop or association.”
“Now, in the spring, I went to the wax workshop and sold information, and helped make the raw paper.”
Talking about that, we are going up to the third floor through the second floor of the commercial guild where people come and go.
When Benno talked about registration to create a new printing association, Frida, who found me, came out from the back. Frida, who shakes the cherry-colored twin tails and smiles softly, seems to have a much more grown-up atmosphere, probably because she grew taller than she saw at the beginning of summer.
“Wow! Mine, good morning”
“Frieda, it’s been a while since then. How about sales of Kathalkar?”
The last time I met Frida was a tasting party for Cattlecar. The tasting party was a great success and I hadn’t met since I heard that the names and tastes of Cattlecurl, and the names of Irze and Frida were made.
“The sales are incredible. It’s also popular with the nobility. I hear that there are other sweets. Mine, isn’t there anything? I will buy it at the right price.
laughing with a smile and taking a look at Frida who asks for a recipe and sees Benno. I understood that I was rejected because I had my eyes closed. If there was a shortage of money until a while ago, he would have sold it. Spareness is important.
“Benno-san seems to get angry and I’m feeling moist today.
“Oh, unfortunately”
Frida touched his cheek with a look that wasn’t too disappointing, as Benno knew he would not give permission.
“… I was worried when Mine entered the temple, but I’m fine. I wonder if the heat of eating is already OK? Did you find a nobleman to contract?”
“Thank you for worrying. If you are eating, it’s okay for now. I don’t have any plans for a noble contract. I want to be with my family.”
“Are you? There are many applications?”
Mysteriously, Frida tilts his head. I tilted my head in the same way. I have never received a contract from a noble family.
“I don’t have an application and I don’t want to make a contract. Well, Uchi, a younger brother or sister will be born in the spring. Ca n’t you? ”
If you make a contract now, you will not be able to see the baby’s face. I absolutely hate that situation.
“Well, congratulations to your mother. Then, if you have time, come to play. Irze is also waiting.”
“… Well, I’m busy for a while. Full of things to do.”
I have been busy since I started going to the temple. Except for the days of falling down and resting, there are so many things to do that there are no days when you’re lazy at home.
“Is the busy thing related to the establishment of a new association?”
“Yes, because I want to do the most”
Right now I’m cutting cardboard to make a plate, but I want to do a gully print or a letterpress. Paper must be improved, and ink must be improved. My head is full of books and I’m busy but fun.
“Mine wants to do the most … is this a book?”
“Yeah! I’ve got a book. I’m going to make and sell it a lot. Buy Frida.”
Freda shook her head loosely, laughing at my words.
“I can’t make a promise without looking at the real thing”
“Well, that’s right”
I take a copy of the children’s scriptures from Lutz’s luggage and send it to Frida. I wanted to know the evaluation from Frida, who grew up as a young lady and has sharp eyes as a merchant.
“This is real. How is it?”
Benno, who was in the process of thinking about the same thing as me, stopped his hand and moved his eyes to Frida.
“… I’m sure it’s a book, but is it just the contents?”
Frida asks while watching the contents. For those who are used to the book here, the cover of the paper is not the cover.
“That flower paper is the cover. I’m going to make the cover of the leather in my own workshop, and if I don’t have a workshop, I will introduce it from Gilberta Shokai. You can also do it. “
It would be nice to be able to make it outside of the workshop introduced by Gilberta Shokai, Friada said while looking at Benno.
“Mine, how much is this book?”
I turned my eyes to Benno in Frida’s words. I don’t know how much Benno intends to increase his profits.
“One small gold coin and eight large silver coins. Do you want to buy it?”
“Yeah, please.”
Frieda, who made a prompt decision, combined Benno and a card and bought a children’s scripture. The Frida that can be bought immediately is also great, but Benno who earns the profit of three large silver coins with one book is also great. It might have been better to raise the price a little more and secure more profits here.
Frieda closes the picture book and smiles with a smile as I am disappointed that I cannot be a merchant.
“Mine, the next picture book should be a picture book written in detail for each season. It’s hard for me to remember the genus of the five gods.”
This is a story of the five gods related to the Supreme God and the season in this children’s scripture. It has not come out about the genus of the five gods.
Frida has stated what she wants and shows what kind of knowledge the rich and noble children want. If there is such a request, it is easy to make the next picture book.
“Thank you Frida. Next time I’ll make a picture book of the genus”
I put out a writing board and write it down.Frida, who was watching it, looked lightly. Look into the writing board and keep an eye on the iron brush.
“Mine, what is that? Ben-san also has the right?”
“… I’m a really smart lady”
ベ ン Benno exhales sighs, and Frida exhales.
“It’s a shame that I couldn’t hold down Mine first. No matter how sensitive you are, it’s not helpful at all.”
Afterwards, Benno finishes the procedure while talking lightly with Frida. The registration process will take days, so the guild work is over.
“See you again, Frida”
I waved to Frida and walked myself down the stairs.
However, because there are many people on the second floor, it will be lifted up by Benno so that it will not be crumpled. When Benno stepped out to break through, a loud voice rang from the crowd on the second floor.
“Wait! Please wait! Miss Gilberta Shokai!”
に I will see Benno face with that voice.
P
“… Colinna has a passionate fan”
“Absurd. I’m hugging you, you’ll only be there. Don’t escape reality”
Because there is such a lot of people, I don’t want to reply even though I was called out loud and not a young lady of Gilberta.
“For now, let’s go outside because the surrounding line of sight hurts.
rushed Benno and we quickly left the commercial guild. The loud owner follows us as expected.
Benno stopped and took me down in the central square just outside the guild building.
く る Looking back, the boy in his mid-teen who tied a bright orange eyelash behind him jumped out of the guild building.
P
“Girberta Miss! Please become my patron!”
跪 It was Johann boy in the blacksmith workshop who cried in front of the fountain in the central square and shouted.